2008年6月30日月曜日

野鳥と遊ぶ:イーグルとペリカン


 ● ペリカン・イーグル橋のイーグル


 「オーストラリアの野鳥の盟主」といわれるのは二つ:
 「イーグル」と「ペリカン」。

 ともに俗称「ペリカン・イーグル橋」の橋脚橋礎の壁絵として描かれています。


 野鳥と遊ぶ:イーグルとペリカン
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■ リトル・イーグル 】

 芝刈りをしていたとき、何か変だ、おかしい、見知らぬ気配を感じた。
 もちろん雑木林の中でまわりに人はいない。

 日常よくあることですが、「誰かに見られている」という感じを持つことがあります。
 気になって見渡すと、視線の会った人がスーと顔をそむけるという状況に遭遇します。
 「アッツ、この人が私を見ていたのだな」という経験は少なからずあると思います。
 あれです。
 一種の気力の波動のようなものでしょう。
 これ発する人、受ける人、周囲の環境などによって、数的に割り切れるものではないようで、いうなれば科学の分野ではなく「気学」の分野になるでしょう。

 なんだろう、とじっくり観察しなおしてみた。
 いた。


● 正面からみるとちょっと分かりにくい

 通称「あごひげトカゲ」、俗称「ヨダレカケ:よだれ掛け」です。
 体長40センチを超え、横の木にピタリとひっついていた。
 見て分かるように、木の模様と同じで横からなら膨れ出た形で分かるが、正面からみると木に溶け込んでしまい、ひじょうに分別しにくくなる。

 写真のように「エリマキトカゲ」ほどの襞はないが、それでもちゃんと持っている。
 これを「あごひげ」と呼んでいるが、これはアゴの下に針のようなような突起が付いているため。
 でもこれはヒゲ、すなわち「毛」だろうか、肉のように見えるのだが。
 それがひらくと、襞となり「よだれ掛け」のように見える。

 40センチ以上で、見たようにグロテスクで捕まえようとは思わないが、この子どもは可愛い。
 大柄なので、よく捕まえては指に挟んで遊んでいた。


● ヨダレカケのかわいい子ども

 このトカゲ、はるか昔に異星人によって宇宙の彼方から連れてこられたという話があります。
 ご存知ですか。

 怒らせると、このよだれカケを開きます。
 が、それより口を半開きにして威嚇するとき、ちょっとゾーットすることがある。
 それは、写真でもわずかに見えますが、口の中が真黄色なのです。
 汚れのない極彩色の黄色。
 あまりトカゲに詳しくないので、なんともいえませんが、トカゲというのは口の中が黄色なのでしょうか。
 それとも、この異星の生物というのはみな黄色なのだろうか。
 しかし、地球にあってはこの口の中の黄色は気味が悪い。

 通常の動物なら逃げてしまうところ、ヨダレカケはまるで動かずにジーとこちらを見ている。
 人からの視線を感じることはあっても、こんな小さな動物から気配を感じることはないので、珍しいこと。
 ちなみにこのトカゲ、図体はでかいが郊外のあちこちにいるポピラーなトカゲです。




 ●「えりまき」ならぬ「ヨダレカケ(フトアゴヒゲトカゲ)」


 もともとは獰猛だったのですが、異星人が地球に持ち込むとき、害を及ぼさないようにと、人畜無害、無毒化したトカゲなのだそうです。
 本当だろうか。

 ひじょうにグロテスクなのが難なので、でももしこれがキレイな肌であったら、今頃は採獲されて絶滅してしまい、身近で見ることなどできなかったでしょう。

 ときどき、異星のフルサトを恋しがっているのか、車の往来の激しい道路に出てきては、悠然として首をピッツと立ち上げ、はるかな光遠の空を仰いでいます。
 ある人は、これは必要に応じてUFOと交信して、「地球の情報を送っている」のだと言う。
 これも、ほんとだろうか。
 そばにいると気配を感じるところをみると、UFOとの交信もあながち間違いではないかもしれない。


 左右に車が通るのも何のその、道路の真ん中でジーット空をにらんでいる。
 いにしえの故郷を想いだしているのか、宇宙と交信しているのか、もちろん分からないが、交通の激しい道路に動かずにいる。
 もしかしたら本当に「宇宙船よ早く来い、ここは住み難い、早く我がふるさとへ連れ戻してくれ」と訴えかけているのかもしれない。
 その姿は健気で、哲学的哀愁すら漂わせている。

 通常は、車がこのトカゲを避けてくれます。
 遠くからみると、枝の突き出た枯れ木が道路に転がっていると思えるからです。
 ところが、中には4WDのように「ピッシー」と気楽に轢いて通り過ぎていってしまう車もある。
 なんと無情な。
 そうなったら悲劇、というより喜劇。
 一週間ほどは道路に引っ着いたトカゲ皮が車が通るつど、ピシイ、ピシイと音を立ててアスファルトを叩いている姿に相成ります。


 なぜ、このトカゲが「野鳥と遊ぶ」といった内容に出てくるのか不思議に思われるでしょう。

 これだけの図体をもっているトカゲですので、ネコや犬のような家禽を除けば、手出しをするヤツはいないと思うのが当たり前。
 ところが、こいつを狙うヤツがいる。
 それも鳥。
 それが「リトル・イーグル」。


 ●リトル・イーグル:[Wikipedia]より


 まだ、いにしえの頃、川向こうが牧場で、モーという泣き声が風に乗ってやってきた時代。
 何かとんでもなく古いように感じられるが、実際には十年ほど昔のことになります。

 ヨダレカケが庭をのそのそ這っていた。
 いつものことで気にも留めなかった。
 ちょっと遠くになったかな、と思ったらその時、突如、雑木林からイーグルが低空で突っ込んできた。
 ヨダレカケの上で、ふわりと止り、ガッチリと爪先で捕まえた。






● ヨダレカケを押さえ込み、捕食しようとしているイーグル

 イーグルがゆれる、どうもトカゲが下でもがいているようである。
 しかし、イーグルはしっかりと押さえ込み、離れない。
 ときどき頭が下る。
 クチバシで皮を引っ剥がそうとしているようだ。

 テラスから二十メートルほどの距離、正確に観察するには遠すぎる。
 テーブルの上に立ち上がって見てみる。
 でも見えない、こういうときにオペラグラスでもあったらな、と思う。
 しばらく、イーグルとトカゲの格闘が続いていた。
 でも、あまりにも長いので、見ているほうが飽きてきた。
 家に入り、しばらくして出てみると、イーグルはまだいる。
 でも静かである。

 約20分ほどたった。
 イーグルが突然飛び立った。
 重そうにである。
 爪にはヨダレカケがしっかりと掴まえられている。
 もう動いてはいない。
 40センチからあるトカゲである。
 その重量たるや一般のトカゲの比ではない。
 人がもってもそこそこの重さがある。
 そいつを掴んで飛ぶイーグルの強さも並ではない。
 低空で何とかやっと飛んでいるといった感じ。
 ゆっくり、ゆっくりと、川の向こうに去っていった。

 すぐに、格闘した場所に行ってみた。
 皮を引っ剥がしたときの血が流れているはずである。
 ところが、それがまったくない。
 ということは、あの動きはトカゲの弱点を狙って息の根を止めにかかったということになる。
 そして、殺すに20分かかったということになる。
 ヨダレカケもしぶとかったようだ。

 ちなみに、このときポケットカメラで撮影したのですが、小さなカメラにはあまりに遠すぎて、ちょっと明瞭ではありません。

 似たような状況のイーグルのビデオを上げておきます。

★ Eagle eating a kill
http://jp.youtube.com/watch?v=lwozkf1zuUQ&feature=related



 庭以外でもリトル・イーグルを間近で見るチャンスに恵まれたことがあります。
 海に突き出た桟橋の手摺に止まっていた。
 ものの5m。
 これは全姿であった。
 王者というより、将棋の「角行」といった役どころのように思えた。


[◆]
 その後、偶然に野鳥観察会に行きあわせて鷹匠の手に止まっているイーグルを見ることができた。
 でも、これは Little Eagle ではなく Black Kite です。



 下記のサイトにはたくさんのリトル・イーグルの写真が掲載されています。

★ flickr - Little Eagle
http://images.google.co.jp/images?ndsp=20&um=1&hl=ja&q=+site:flickr.com+Little+Eagle





イーグル飛翔のビデオは下記になります。

★ Little Eagle (Hieraaetus morphnoides) - 25 sec - Jul 10, 2006  [26秒]
http://www.video.google.com/videoplay?docid=5319778237067387439

★ Birdstrike 
http://jp.youtube.com/watch?v=e-EA-1Tam6c&feature=related

★ Birdstrike3
http://jp.youtube.com/watch?v=tN_jEs0W2TQ&feature=related



 「Wikipedia」は下記になります。
 日本語モードで「 Little Eagle」と入力し、下の記事が検索されたら[このページを訳す]をクリックしてください、日本語訳版になります。Wikipediaの写真はクリックすると「拡大」できます。

★  Little Eagle - Wikipedia, the free encyclopedia [このページを訳す]
http://en.wikipedia.org/wiki/Little_Eagle




【■ 補記:Bearded Dragon】
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 「ヨダレカケ」は、和名で「ふとあごひげトカゲ」と呼ばれているものです。


★ フトアゴヒゲトカゲ
http://www.geocities.jp/herukame/Hto1p.htm

 英 名  Bearded Dragon
 分 布  オーストラリア中央から南東
 生息環境 一年中降水量の少ない砂漠地帯。人家周辺にも適応している。
 体 長 40~50cm

 フトアゴヒゲトカゲの特徴
─────────────
 オーストラリア広域に分布する、アガマ科のトカゲ。
 大きな頭部と、比較的扁平な体を持っていています。
 頭の後ろや体側部にトゲ状のウロコが並び、下顎の付け根から喉にかけてトゲ状のウロコを持っています。
 興奮すると喉を膨らませて、あごひげ状のウロコを逆立たせ、相手を威嚇し、特にオスではこの部分が黒く発 色するため、アゴヒゲトカゲの名前が付いたそうです。


 「アガマ科」には有名なエリマキトカゲが属しています。
 日本に棲息するアガマ科のトカゲは、沖縄に棲息するオキナワキノボリトカゲ(他に幾つかの亜種あり)のみだそうです。


 下記のサイトの写真がわかりやすいですが、爬虫類の嫌いは方はおやめになった方がいいでしょう。

★ Kids In The Log - Difference between Eastern and Central bearded [このページを訳す]
http://www.outofthelog.com.au/forum/comments.php?DiscussionID=7



 「Wikipedia」は下記になります。
 日本語モードで「Bearded Dragon」と入力し、下の記事が検索されたら[このページを訳す]をクリックしてください、日本語訳版になります。Wikipediaの写真はクリックすると「拡大」できます。

★ Bearded Dragon - Wikipedia, the free encyclopedia [このページを訳す]
http://en.wikipedia.org/wiki/Bearded_Dragon





【☆☆ UFOとマリ-マン ☆☆】

 なを、突然のUFOの話で戸惑った方もおいででしょうが、実をいうと「オーストラリアのUFO」というのはポピラーな話題なのです。

 私自身は遭遇したことはないのですが、数軒隣の日本人の方から話を聞いたことがあります。
 やはり近くに住んでいる青年が夜、真っ青な顔でブルブル震えながら駆け込んできて「UFOに会った」と言ったそうです。
 これも初回はそういう反応なのですが、そのうち慣れてくると「UFOがまた来たよ」といったレベルになるそうです。

 ここは「UFO連絡基地」になっている、というのが、もっぱらの噂です。
 ですから、ヨダレカケがUFOと交信していたとしても、あながち間違った推論ではないのです。

 最新の記事を載せておきます。


★ NICHIGO PRESS [2008年7月号]

 噂を検証! NICHIGO探偵班スクープ
 オーストラリアはUFO目撃情報の宝庫って本当?
─────────────────────────
<略>

 ここ、オーストラリアには、いるんです!。

 そこで早速、ネットで検索。
 「You Tube」には、ワタクシが見たまんまの色、形、大きさのUFOの映像が多数アップされていました。
 UFO関連の映像数は「1,220」にも及んでいます。

 「Gogle Earth」でも探せるマリーマン
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 しかし、UFOのことを調べるうちに「こっちの方が驚く!」という情報にぶち当たりました。
 なんと、オーストラリアの内陸部に「世界最大の人型地上絵」があるというじゃないですか!
 その名も「Marree Man(マリーマン)」。
 全長4キロ強。ナスカにある動物の地上絵が最大でも300メートルというから、その尋常さでない大きさがわかるはず。
 絵を作る深さ30センチのアウトラインの幅は35メートルもあり、その長さは18キロにも及ぶとのこと。

 この槍を片手に持った、裸のアボリジニらしき絵は南オーストラリア中央部の町、マリーの西60キロの台地で、今から10年前の1998年8月に飛行機から発見されたそうで、今はこの地上絵を空から眺める観光ツアーもあるのだとか。



★ YouTube - Australian UFO Wave - all 31 clips (UFOビデオ)
http://jp.youtube.com/watch?v=XJvquhoCieo



★ 25today - オーストラリアの最新情報を提供 Powered by 日豪プレス
http://top.25today.com/column/kaikoroku/2007/0711/index.php



★ ランド・アート - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%88
 ランド・アートの特異な例として1998年6月26日に発見されたオーストラリアの「マリーマン」(Marree Man)がある。
 これは大きさが世界最大であり、最大であるにもかかわらず誰にも知られず制作された点、また作者が名乗り出ず、制作者が不明な点でも特異である。
 南オーストラリア州の中央部の町マリー(Marree)の西60kmの台地に位置し、身長は2.6kmに達する。侵食から取り残されたため、周囲の地面より30m程度高い標高50mの台地に孤立して描かれている。


 ● マリーマン:[Wikipedia]より



★ 世界最大の地上絵「マリーマン」
http://dp08003624.lolipop.jp/2007-03-03-11.html
 一見、古代文明が残したもののようにも見えるが、発見後、地元警察が調査を行ったところトラックの走行した跡や簡易トイレが設置されていた跡などが見つかり、最近になってから何者かによって描かれたものだということまでは判明した。


 地球人になりすませた異星人が、UFOとのコンタクトとのためにマリーマンを描いた、というのがこちらで強固に流れている噂です。






【■ オーストラリアン・ペリカン】
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 イーグルとならぶ盟主鳥が「オーストラリアン・ペリカン」。

 ● ペリカン・イーグル橋のペリカン
  <クリックすると大きくなります>


 左横のポスターは「立体絵」です。
 実際はポスターが浮き上がって見えます。
 はじめは絵とは知らずに、どうやってポスターをコンクリートにピン止めできたのか調べようと剥がしにいったほどです。

 前の川にもやって来るので観察できますが、「野鳥とあそぶ」は原則として庭で見られる鳥を主としており、それに関連するものを副にしていますので、メインでとり上げることは避け、簡単な紹介だけしておきます。



● 前の川にくるペリカン
  上左の写真の左奥の鳥は「リトル・イグレット:コサギ」です。


 ペリカンやカモメは海岸で気楽に遊べる鳥で、バーベキューエリアの横で毎日餌付けも行われています。
 餌付けのときは二、三十羽ほど集まります。
 真横に並んで写真を撮ることもできるほど慣れており、デジカメ写真でも楽に撮れる鳥です。
 「Top Page」の別稿でどうぞ。


★ 野鳥と遊ぶ[補]別稿:ペリカンの餌付け
http://yacho-to-asobu.blogspot.com/2008/08/blog-post_27.html



 オーストラリアのペリカンは、別名「コシグロ・ペリカン」ともいわれ、白と黒のコントラストが映える鳥で、インターネットでは実にたくさんの情報を探し出すことができます。
 下記の観光サイトではイーグル(鷲)とペリカンがセットで出てきます。

★ 25today - オーストラリアの最新情報を提供 Powered by 日豪プレス
http://top.25today.com/column/minogase/2003/0311.php



 「Wikipedia」は下記になります。
 日本語モードで「Australian Pelican」と入力し、下の記事が検索されたら[このページを訳す]をクリックしてください、日本語訳版になります。Wikipediaの写真はクリックすると「拡大」できます。

★ Australian Pelican - Wikipedia, the free encyclopedia [このページを訳す]
http://en.wikipedia.org/wiki/Australian_Pelican


 ● オーストラリアン・ペリカン:[Wikipedia]より






【〇〇〇】
 最後に、これまで追いかけてきたニュースの結末を載せておきます。

★ 25today.com 社会 - 2008年6月27日
http://www.25today.com/news/2008/06/tas400.php

TAS州、カンガルーなど400頭を「駆除」
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 国立公園で増えすぎたため
  キャンベラの元国防省跡地の野生カンガルー400頭駆除は世界各地で報道され、動物愛護セレブリティなどの猛反対にあって、一時はカンガルーを他の地域に 移すことも再検討されたが、結局、経費がかかる割りには野生動物を移すことが当の動物たちに苦痛を与えるだけになるとして、最初の計画通り、トランキライ ザー・ダートを射って眠らせた後、薬殺する方法で「514頭」のイースタン・グレー・カンガルー駆除が実施された。
 また、駆除阻止を強行しようとした反対派10 人以上が逮捕された。

 6月26日、TAS州国立公園野生生物局では、TAS島のホバートから60km北東沖合にあるマリア島国立公園において、約400頭のカンガルーとワラビーを駆除すると発表した。
 局では、6月30日から12日間の予定で、イースタン・グレー・カンガルー、ベネッツ・ワラビー、パデメロン・ワラビーを対象として実施する。

 また人道的射殺の全国統一作業標準に則って行う」と発表している。
 同局によると、同島ではカンガルーとワラビーが増えすぎ、栄養不良や疾病蔓延を引き起こすため、1994年以来毎年、個体数を基準にして200頭から 800頭程度の射殺駆除を行っている。
 マリア島は長さ20km、幅12km程度の島で峻険な野生生物だけの島で国立公園に指定されており、観光客にも人気がある。
 キャンベラのような毒薬による安楽死ではなく、ライフル銃で射殺する方法を選んだことについて同局では、マリア島の孤島という条件では、安楽死は困難であり、野生動物を囲いに追い込む方法は動物にとっても苦痛だとしている。

 キャンベラでの駆除作業後には、50を超える動物愛護団体が連邦政府のピーター・ギャレット環境相と会合し、食肉・頭数調節のためにメスや子供を殺すことを禁止するよう要望した。

 昨年の全国カンガルー捕殺割り当ては「350万頭」だった。


 捕殺割り当て「350万頭」。
 日本第二の都市、横浜市の人口とほぼ同じ。
 大きなものには目をつぶり、小さいところを針で突っつく。
 「偽善的利己表示満足」のように思えてならないのだが。





【★★ 終了 ★★】 

 「野鳥と遊ぶ」はこれで一応の〆となります。
 約三十種ほどの鳥となりました。
 書き始めた当初は、十二、三鳥の予定でしたが、だんだん増えてきてしまいました。
 よって、はじめの方と後ろの方では書き方に相当の差が発生しています。

 「オーストラリアの鳥のエッセンス」をうかがえればと思っています。




【 お礼 と お詫び 】

 「インターネットで検索する」というのがメインテーマでしたので、たくさんのウエブサイトのホームページならびにブログを断りなく使わせていただきました。

 「ありがとうございます」

 デイプレイ上ですがお礼とさせていただきます。

 諸般の関係で抜粋したものも多くあります。
 無断で使用するのは著作権侵害だ、抜粋するとは言語道断だとお怒りになられる方もおられると思いますが、使用させていただいたサイトはリンク先を明記し、ワンクリックでジャンプできるようにしてあります。
 ビジターが増えることになるかもしれないというメリットにかんがみ、ご容赦ください。

 2008年6月30日 記
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【Top Page】







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2008年6月24日火曜日

野鳥と遊ぶ:ブラック・ダック


●ガッツキ鳥、ブラック・ダック


 野鳥と遊ぶ:ブラック・ダック
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 お皿に水を満たし、それにパンをちぎって入れておくと、いろいろな鳥がくる。
 そのついばむ姿をみるのは、一つの楽しみ。

 ずいぶんと長いことそれをやっているが、これまで「ブラックダック」が来たことはない。
 というより、この近辺でこの鳥の姿を目撃したことがない。
 それが、どういう風の吹き回しか、この夏頃からやって来るようになった。

 何かの偶然に、ふらりと飛来してパンを食べたらしい。
 それが病みつきになったのか、ときどき来るようになり、その後は食べたあと、そこにじっとうずくまって次のパンが出てくるのを待つようになった。
 そのせいか、マグパイとおなじく他の鳥の写真にも割り込んでくるようになってしまった。
 別に、我が家の飼い鳥ではないのだが。


●マナーを知らない鳥、ブラック・ダック


 1羽のときもあるし、つがいのときもある。
 テラスをウロウロするようになり、さらには掃きだしサッシのレンガ台を行ったりきたりで、 「エサくれ、エサくれ」とガラスをそのクチバシで叩くようになった。
 「うるせいな、エサぐらい自分でとれよな」
 などと思いながらも、内心では「なかなかウイな可愛い鳥だ」とニンマリしながら出ていくと、その後をひょこひと追いてくる。




● サッシをくちばしで叩くブラックダック

 皿に水を満たして置くと、すぐにクチバシを突っ込む。
 しかし、パンはまだ入っていない。
 首を上げて言う。
 「早く、いれろよ」
 なんという態度。
 パンをちぎって入れると、「バシャ」とクチバシを突っ込み、あっというまに飲み込む。
 また言う。
 「スクねえよ」

 「遊幽白書」の一世風靡の名セリフ。
 『食欲が先立って、品性が感じられない』、そのまま。


● 「エサくれ」、こんどは私の足をつっつく。
  コカツーは指先を咬むが、ダックはコンコンと叩くだけ。


 スライスしたサンドイッチパンを2枚たいらげ、3枚目を催促する。
 「やらない」。

 700g20枚切り、1ドル100円の一番安いホワイトパンで2枚でも10円にしかならないのだが。
 十羽くらいくるパロットにだって半枚だ。
 20羽でやっと1枚やる。
 それをこいつが1羽で2枚とは。
 なんて私はこの「品性のない鳥」に甘いのだ。
 いや、もしかしら甘いのではなく、ケチなのかもしれない。


 そのうち、水カキのついた脚を突っ込んで、皿の中を動きまわる。
 「オー、ちょっとマテ、汚ねえ水掻き足を洗うな」
 なんということを。
 この鳥の足は特に汚い。
 せっかくきれいな水を入れてあるのに、一瞬で泥水になる。
 皿に足を踏み入れるなどという無作法な鳥はこいつ以外にいない。

 「おメエ、マナーをしらないのか」
 メダカなら「メダカの学校」がある。
 だから泳ぐのにスイースイーと優雅さがにじみ出ている。
 どうも、この鳥の社会には「子ガモの学校」はないようである。

 同じ鳥でもクッカバラはちゃんと生まれながらに「小笠原流マナー」を身につけている。
 この鳥、教養もマナーもない。


●ぶさいくな鳥、ブラックダック


 「えらくブサイクな鳥だな」というのが第一印象。
 鳥の印象は「優雅」さ「ブサイク」さが判断基準の第一歩。
 というのは、クチバシのスキッと鋭いウッドダックを見慣れていますので、カモとはクチバシのとがったものである、という固定観念が作られていました。

 たとえば、いつも見慣れている犬の姿を知っていると、まれにチンやブルドックのように鼻のつぶれている犬に出会うと、「まあなんて不細工」と思うことがあるでしょう。
 あれと同じです。
 スズメなどを見慣れていると、たまにオウムのような上クチバシが下クチバシに回り込んでいるのを見ると「ブサイクー」と感じることがあると思います。



●ブラックダック

 正式名は「パシフィック・ブラックダック」。
 カモ目カモ科マガモ属に属しており、種は「カルガモ」。
 日本名は「まみじろかるがも (眉白軽鴨:マミジロカルガモ)」

 そうこれ、驚くことなかれ、「カルガモ」なのです。
 いわゆる「ご当地カルガモ」、ということは、

 「カルガモはマナーを知らない

 これは新発見。


 日本の「カルガモ」をWikipediaで見てみる。

 Wikipedia カルガモ
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 カルガモ(軽鴨、学名:Anas poecilorhyncha)は鴨の一種。

 体長は 60cm 前後であり、日本産のカモ類の中では大きい。
 また全身が茶褐色で、黒と茶の鱗状、尾に近づくほど濃い茶色になる。
 一見「雌雄同色同柄」であるが、山階鳥類研究所によれば、雄は下尾筒上部(尾羽の下)が黒く、雌では黒い羽毛に白斑が混ざり薄く見えることで判別できる。

 水面採食で、食性は植物食。
 主に水中の藻などを食べるが、水際に生えたイネ科植物などの実を食べることもある。
 ほとんどのカモ類と同様、一夫一妻で毎年つがいを形成する。

 イネを食害するので日本では農家から非常に嫌われており、「農業害鳥」として頻繁に駆除される。

 本種は雑食性の性質が強く、植物質のエサ以外にタニシなども好んで食べ肉に臭みが出るので日本ではマガモのように賞味される機会は少ない。
 ちなみにフランスでは「ジビエ料理」で当たり前のように賞味されているので、マガモより味が極端に落ちるようなことはないはずである。

 また、日本では1980年代に東京都千代田区大手町にある「三井物産プラザ池」から「皇居和田倉堀」へ引っ越す本種の親子をマスコミが取り上げ、一大ブームが巻き起こったことがある。
 2006年時点においても同社では同池に営巣する本種を観察し、その記録を録るための「カルガモレディ」なる女性を雇用している。

〇 カルガモ:[日本語Wikipedia]より


 カルガモとは「米食」なのである。
 ここにいるカルガモが「パン食」であっても不思議はない。

 ちなみに、ウッドダックがパンをついばんでいる姿を見たことがない。
 振り向きもしないから、パンは食わないのではなかろうか。

 いつもその尖ったクチバシで地面を突っついている。
 地表の虫あるいは草の茎などをエサにしているのかもしれない。
 一方、ブラックダックは草の先端の垂れたところを平たいクチバシで噛んでいる。
 草の実になる部分が食料なのだろう。

 マミジロカルガモ (眉白軽鴨)とはよく名づけた、というより苦しまみれに名づけたものである。

 そのまま「黒鴨:くろガモ」でもいいのに。
 クチバシの鼻の上から首の横まで、ちょうど歌舞伎の弁慶のような「隈取:クマドリ」がある。
 その上下が白で、このクマがスッキリ見える。
 これが「眉白」の起源だろう。
 その下にもう一本、クチバシ脇から薄い黒い線が入っていて、これがさらにクマドリを引き立たせる。
 目化粧の隈取を起源で「ブラック・ダック」の名がついたと思うが、あわせると「隈取眉白カルガモ」になる。 


 最大の特徴は腰のあたりに緑青色の羽(次列風切羽)があることです。
 「玉虫」というのをご存知ですか。
 羽が緑青色で光の加減でキラキラ輝く虫です。
 ちょうど、そんな感じ。
 はじめは鳥の羽だと思えず、何かが羽に反射して光っているのだと思いました。


● 緑色になっているひし形の部分です。

 普通は写真のように緑だが、光の具合だろうか、たまにだが青に見えたり、紫になったりすることがある。
 今日はどんな色に見えるだろうかというのも、出会いの興味になる。


 「はて、次列風切羽とはなんぞや」と、おおもいの方もおられるでしょう。
 Wikipedia を載せておきます。

 風切羽(かざきりばね)とは鳥類の翼後方に整列している一連の羽根である。
 接続している骨を基準として、翼の先端側から順に初列風切(しょれつかざきり)、次列風切(じれつかざきり)、三列風切(さんれつかざきり)と細分される。

 次列風切
──────
 尺骨に接続。数は翼の長さによるところが大きく、ハチドリの6本からアホウドリ亜科の一部に見られる32本まで様々である。


● 鳥の各部名称図:[Wikipedia]より


 いまのところ、このブラック・ダックの次列風切羽の本数はわからない。
 分かったら、書き加えましょう。


 この鳥、人を恐れないので、目の前で手持ちの小さなデジカメで、いくらでも写真がとれる。

 ウッドダックも恐れないが、そばへ寄ろうとすると必ず逃げる。
 向こうからはあえて近づくことない。
 人間との間に目に見えない境界線を作っているようだ。
 その境界線を越えて人が踏み込むと、「逃げる」ということが自動的にプログラムされている。
 プラバーもピーウイーもその傾向を持つ。

 ブラックダックは最初のうちは警戒しているが、エサを貰えるとなると全くといっていいほど無防備になる。
 コカツー、マグパイ、ロリキートなどと同じ。
 
 人なつこいというより、単なる「ガッツキ鳥」。
 そのうち、喰いすぎてみっともなくも「鳥ボリック・シンドローム」になり、飛べなくなるのでは。

 エサ場では絶対の権力を握り、その気になるといかなる鳥も寄せ付けない。
 ロリキートの集団を、いとも簡単にその扁平なクチバシで突っついて追い払ってしまう。
 「すごいやつ」
 こいつがいるときは他の鳥にパンをやることはできない。

 天上天下唯我独尊。




● 次のパンが出るのをジッと待つイヤシイ鳥、ブラックダック


 お世話になっているサイトから。

★ オーストラリアのカルガモ[Pacific black duck] 井の頭のできごと 2005年10月
http://homepage2.nifty.com/tnt-lab/nat/inok510/inok510.htm

 オーストラリアにもカルガモがいました。
 公園の池で、マミジロカルガモの親子に合いました。
 なんと、ヒナが17羽もいました。
 カルガモのヒナより色が黒いです。
 手元のフィールドガイドには、このカモの産卵数は8~10個と書かれていますから、特別なケースのようです。
 井の頭池のカルガモの場合、今までの最高記録は15羽だそうですが、それを2羽も上回っています。
 マミジロカルガモもカルガモと大きさはほぼ同じです。
 この母ガモが17個もの卵をどのように抱いていたのか、ぜひ見たかったです。




● 慣れてくれば写真を撮るのに苦労しない鳥。


● いくらでも撮れて、見栄えがする。


 ほとんど警戒しませんので、パンをやるとき、ちょっと手を伸ばせば首を掴まえられます。
 パンをちぎってお皿にいれようとすると、持っているパンをとろうとする。
 ときどき、そのクチバシが手にあたる。
 イヤシイ奴。
 「コラ」といって、頭を叩こうとするとスーと引っ込める。

 グリーン・ロリキートのいやしさには愛嬌がある。
 マグパイのいやしさにはスゴミがある。
 こいつのいやしさは「ただ、イヤシイだけ」


 ● イヤシイ鳥、ブラック・ダック

 捕まえるに苦労はしない鳥。
 太らせて、カモ鍋にはこいつがいいかもしれない。
 これは正真正銘の「鴨鍋」になる。
 鳩胸ならぬ鴨胸はグイと膨らんでおり、ここに肉がついていそうだ。
 バランス的にこの厚い胸はどうだろう、悪いように思える。
 何か必要機能としてこういう厚胸になっているのだと思うが。


● でもやはり飽きてくる、もういらない[もっと]
  つぎは、カモ鍋かな。


 ダックのビデオは豊富にあります。
 まずは下記の「ベビー・ダック 2007」からどうぞ。
 そのサイドバーにリストがありますので、自由に選んでお楽しみください。

★ Baby Duck 2007
http://jp.youtube.com/watch?v=pQO55HwRenM&feature=related

★ Very Cute!
http://jp.youtube.com/watch?v=fhT7CrdUBZg&feature=related


 ペリカンがなんとなんとベビー・ダックを丸呑みにするシーンを撮ったビデオがあります。
 探してみてください。
 これはこれは、一見です。


● 川面のブラック・ダック


 最近、ダックが一羽でやってくることがある。
 あれ、ツガイは解消したのかなと思いながらパンをやっている。
 ところが、あるとき突然、二羽のダックが川から突っ込んできた。
 曰く、「俺の餌場を荒らすな」
 かわいそうにこの一羽のダックは死に物狂いで逃げていった。
 それを二羽のダックがしつこく追っていった。
 どうなったのだろうか。
 ということはこのはぐれダック、いつ我が家の餌場に眼をつけたのだろうか。
 私はてっきり、ツガイの片割れだとばかり思っていたのだが。


 「Wikipedia」は下記になります。
 日本語モードで「Pacific Black Duck」と入力し、下の記事が検索されたら[このページを訳す]をクリックしてください、日本語訳版になります。Wikipediaの写真はクリックすると「拡大」できます。

★ Pacific Black Duck - Wikipedia, the free encyclopedia [このページを訳す]
http://en.wikipedia.org/wiki/Pacific_Black_Duck



注].なを、この稿の写真は旧型のものと、新たに購入した5倍光学望遠の2つのコンパクト・デジカメで撮った写真を混在して載せています。




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2008年6月22日日曜日

野鳥と遊ぶ:ウッド・ダック


● ウッドダック::雌雄は体の模様が違う。


野鳥と遊ぶ:ウッド・ダック
━━━━━━━━━━━━━

 カモが庭をウロウロしています。
 ここでみかけるカモは「ウッド・ダック」という種類のものです。

 これは、あちこちにいます。
 道路沿いにいて、車なんのそのです。
 日本なら「お堀のカルガモ親子のお引越し」で大騒ぎですが、こちらでは「ウッドダックのお散歩」になります。
 親子で一列縦隊、ひょこひょこと我が家の庭を通り抜け、道路を横断して、真向かいの家の庭に消えていきます。
 そのうち、お帰りになります。
 同じように一列縦隊、庭を横切って川へドボン。
 住宅地の道を横断するぐらいなら、ご愛嬌。

 この鳥、ファミリーで幹線道路を横断する。
 カルガモのお引越しと同じ。

 危険性に関して、どういう精神構造になっているのか、トントわからない。
 幹線道路で車が止まる、渋滞発生、運転手は気長に渡り終わるのを待っている。
 まっすぐ渡ればいいのに、ときどき道路を行ったりきたりする、はた迷惑このうえなし。
 切れたドライバーがその脇を走りぬける。

 ビックリした親鳥は飛んで逃げる、残された子ガモは中央グリーンベルトあたりでウロウロ。
 どうなるのだろう。
 でも、子ガモのひき殺された死体を見たことはない。
 ということは、気の長いドライバーに助けられて渡り切ったということになる。

 ここで問題発生。
 手前側と道路の向こう側と、子ガモがばらばらになることがある。
 これはどうなるのだろう。

 よく歩きます。
 親鳥はいいでしょう。
 でも飛べないヒヨコが歩くのですから、これは無防備。
 もちろん、私にだって容易に捕まえられます。
 一度、道路の段差を乗り越えられないヒヨコを捕まえて、歩道に上げたことがあります。

 この鳥の特徴、外敵がきたら、子どもなど捨て置いて、「親はさっさと逃げる」。
 だからこそ、交通頻繁な道路を横断しようなどという冒険にも突っ走しることができるのです。
 合理的にして、普遍的。
 俗称「子捨て鳥」。

 一列縦隊でのお散歩などやめればいいのにと思うのだが。
 最近、猫も犬も多いですから、数羽のヒヨコが数日のうちに半分になり、最後は1羽になってしまうこともある。
 プラバーのヒヨコと同じ。

 とくに隣家には高価にして傲慢なシャムネコがいる。
 私を見ると「ビンボー人、だい嫌い」と逃げる。
 そのうちこのネコ、とっ捕まえて川に投げ込んでやろうかと思っている。
 だが、お金持ちのネコなのでめったに外出しない。

 一羽でも育てばめっけもの。
 こういう鳥は自然の摂理で次から次へと子どもを生む。
 種族保存の法則でしょう。
 「また、猫の餌を生んでいる」と哀れんでいますが、どうにもなりません。

 比較的大柄な鳥だが、人が寄るとすぐに逃げる。
 車でそばによりそーっと窓から撮った写真なので、どうも思ったようにはゆかない。
 見えるところにいるのだが、写真が撮れないというもどかしさ。
 性能のいい望遠なら、いくらでもご自由にといったところ。
 でも、安いコンパクトデジカメでは、むずかしい。
 なんといっても、エサ場によってこないということが致命的。



● 歩道にいるウッドダック:車で近づいて窓から撮る。


 写真でみると、日本の「カモ」となんだかちがうと思いません。
 そう、「クチバシが尖っている」のです。
 日本のカモといっても詳しく知っているわけではないので、大きなことは言えませんが、クチバシはみな「アヒル」タイプで扁平だと思うのですが。


 日本語のWikipediaを見てみます。

 Wikipedia カモ
───────────
 カモ科の鳥類のうち、「雁」に比べて体が小さく、首があまり長くなく、冬羽(繁殖羽)では雄と雌で色彩が異なるものをいう(カルガモのようにほとんど差がないものもある)。
 分類学上のまとまった群ではない。

 日本では主に「カルガモ」、「オシドリ」などが通年生息し、全国の河川や湖などで見られる。
 本邦では多くが冬鳥であるため、冬季には「マガモ」「コガモ」「オナガガモ」「スズガモ」など多種が見られる。

 食用ともされ、「鍋」や「すき焼き」にすると美味なものも多いが、臭みが多く全く食用に供されないものもいる(「鴨肉」と呼ばれるものの、実際には「アイガモ」が多い)。

 「鴨鍋」は現在では「ネギ」とともに煮ることが多いが、江戸期においては「セリ」が鴨の相手として好適とされていた。

 マガモを家禽化したものは「アヒル」と呼ばれる。

 日本語と異なり英語の「ダック:Duck」などヨーロッパの言語では、基礎語彙のレベルでは「野生の鴨」と「家禽のアヒル」を区別しないので、翻訳に際して注意が必要である。


〇 マガモ:[日本語Wikipedia]より


 食用カモの元々は「マガモ:真鴨」。
 肉は質、量ともに最高位という。
 それが飼いならされて「アヒル」になる。
 そのアヒルとマガモの掛け合わせが「アイガモ:合鴨」になる。

 アイガモは人間によって作られた「野生に存在しない雑種」のために、放鳥などは固く禁じられている。
 「合鴨肉」は鴨肉に比べると一般に脂身が多く、赤身は癖がなく柔らかいが味はやや薄い。
 ソバ屋などで鴨肉として出されるものは、合鴨の肉が多いそうだ。

 アヒル(鶩、または家鴨)は、カモ科のマガモから人為的に作り出された家禽(かきん)で、水鳥である。
 野生のマガモを飼いならして家禽化する際、体が大きく重くなり、翼は小さくなって数メートルほどしか「飛ぶことが出来なくなった」(個体や品種にもよる)という。
 用途は愛玩、食用、採卵、羽毛採集である。
 日本では公園などの池に放し飼いにされているほか、ペットとしても飼われている。

 アヒルは1年で150~200個の卵を産む。
 産卵は特に春が盛んである。
 一般的にアヒルは卵を温めないと言われているが、マガモの血が濃いアヒルは卵を温めることが多々あるという。
 アヒル料理はいろいろある。
 よく知られているのは「北京ダック」。
 北京ダックはアヒルだったのである。

〇 アヒル:[日本語Wikipedia]より


 しかし、どれを見ても、クチバシは扁平である。
 あたりまえのこと、マガモから分かれている。

 「なぜウッドダックのクチバシは尖っているのか」

 どこかに情報が載っているだろうと思っており、そのうち発見できるのではないかと楽しみにしています。
 ウエブの面白さはちょっとした素朴な疑問を、自分の手で探すことができるというところにもある。


 と書いてから、いろいろ調べてみました。

 ありました。
 下記のウエブは鳥について知識の豊富な方が書いているようで、これまでいろいろ参考にしています。
 抜粋ですので詳細はウエブで見てください。
 いい写真がたくさん載っています。


★ 尖ったくちばし[Australian wood duck] 井の頭のできごと 2005年10月
http://homepage2.nifty.com/tnt-lab/nat/inok510/inok510.htm

 「ガン」と付けられたのは、おそらく、この尖り気味のくちばしのためではないでしょうか。
 ガンの顔つきに似ている気もします。
 なお、「タテガミ」とは、写真には写っていませんが、頭の後ろからうなじにかけて長めの毛が生えているからです。

 しかしながら、体型的にはカモだと思います。
 ガンなら首が「もっと長く」なくてはいけません。
 それに、「雄と雌で模様が違う」のもカモ的です。
 例外があるかもしれませんが、「ガンは雌雄同色」です。
 さらには、ヒナの模様もカモのヒナに似ています。
 尖ったくちばしは確かにマガモなどの平たいくちばしとは異なりますが、オシドリのそれには似ています。
 以上の点から私はやはり、この鳥は「カモだと思う」のです。

 それに私としては、ガンなら「雁行」をしなくてはいけない、という絶対条件を課したいところです。
 もしこの鳥が飛ぶとき「く」の字型の編隊飛行をするのなら、他の点は無視して、すぐにガンだと認めますが、どうなのでしょうか。
 雁行をするなら群れで行動をしているはずだし、「リーダー」がいそうですが、この鳥が数羽集まっているところを観察しても、そのようには見えませんでした。
 もっとも今は繁殖期なので、いつもとは違う生活をしている可能性はあるかもしれません。
 正式にどう分類されているのかは、日本に戻ってからゆっくり調べたいと思います。

 ところでこの尖ったくちばしは、マガモなどのように食べ物を水と一緒に取り込んで濾しとるのではなく、おもに地上で食べ物をつまみ採る彼らの生活ぶりに合致しています。
 オシドリのくちばしがそれと似ているのも、おそらく同じ理由なのでしょう。


 ウッドダックの日本名は「たてがみ雁(タテガミガン)」。
 名前がカッコイイ。
 カモでなく「ガン」なのです。

ということは「ガン」とは「クチバシが尖ったオスメス同色の長首カモ」ということになる。
 「まるで知らなかった」
 鳥については、スズメかカラスか鳩を見る程度の知識しかなかった。
 それを無謀にも、インターネットを頼りに、庭に来る鳥のチェックをはじめたため、無知の底が見えてしまった。

 「ダック:Duck」と言ってすぐに思い出すのはデイズニーの「ドナルド・ダック」。
 ドナルドは扁平なクチバシをしている。
 そのせいでダックとは「カモ」とばかり先入的に思い込んでいたのが間違いの元であった。
 でもやはり、Wikipediaで「雄と雌で色彩が異なるもの」がカモと云われれば「カモ」と思うのが一般的。


 日本語Wikipediaを見てみる。

 雁(がん、かり)(異字:鴈)とは、カモ目カモ科の水鳥の総称。

 大きさはカモより大きく、ハクチョウより小さい。
 東西で狩猟の対象であったが、日本では急速な減少から保護鳥の対象となった。
 現在は禁猟。
 日本ではマガン、カリガネ、ヒシクイなどが生息し、北海道宮島沼や宮城県伊豆沼などに冬鳥として飛来する。宮城県の県鳥でもある。
 家禽はガチョウ(鵞鳥)と呼ばれる。


〇マガン:[日本語Wikipedia]より


 ということは雁は「カモ目カモ科」ではあるが「カモではない」ということになる。
 ウッド・ダックは「木鴨」ではなく「木雁」になる。

 「カリ」でよく知っているのは浪曲の国定忠治の赤城山の別れの場。
 「カリが北の空に飛んでいか。赤城の山も今夜を限り、可愛い子分のてめえ達とも別れ別れになるかどでだ。加賀の住人小松五郎義兼が鍛えしワザもの、俺には生涯テメエという強い見方があったのだ」
 「親分」
 というあれ。


 ガンのサイトから。

★ 特集:ヒグマ ファウラ01_鳥への想い
http://nature.kitaguni.tv/faura/faura_01/index09.html

 ガンの飛行の魅力に出合ったのはもう20年近くも前のことだ。
 つくば科学万博で見た巨大スクリーンに映し出されたガンの迫力。
 飛行するガンが大アップで画面いっぱいに映し出された。
 ガンが生まれた時から人間に慣れさせ、グライダーを並行して飛行させながら撮影したらしいのだが、静かな空をバサッ、バサッと羽音を立てながら淡々と飛んでいく姿を、真横から上からカメラが捕らえていた。
 まさにガンの息づかいが聞こえてきた。
 その姿は強烈に心に残った。
 こいつはカッコイイ鳥だ、と思った。

 それからしばらくして、宮城県の伊豆沼に行った。
 言わずと知れたマガンの飛来地である。
 地元の人に見るためのポイントなどを教えてもらう。
 何の変哲もない沼だった。
 小さな駅前旅館に宿を取り、夜明けを待つ。
 寒い。
 起きるのにひと苦労する。

 4時ごろから沼の端で待つ。
 ひたすら待つ。
 ガンたちは水面で動かない。
 夜空が白み、あたりが薄明るくなる。
 いったい何羽いるのか、水の上でじっとしているのでなんとも見当がつかない。
 まだ動かない。
 朝日がのぼってくる。

 突然、である。
 バサバサバサ、と音がしたかと思うと、マガンがいっせいに飛び立ち始めた。
 翼の風切り音が最初は小さく、数秒後には「ぐわーん」とあたりに響く。

 目の前が暗くなった。
 空がガンで埋まる。
 バサバサバサバサ。
 羽音と鳴き声が続き、あたりは騒然となる。
 鳴き交わしながらガンたちは次々へと空へ上って見えなくなっていく。

 私はしばし呆然とその姿を眺めていた。
 なんという光景。
 なんという鳥たち。
 その迫力にただただ圧倒されていた。
 大型鳥の力強さ。
 渡り鳥のたくましさ。
 ガンは飛ぶ姿が美しい。
 その姿は人の心に何かを訴えかけてくる。


 サイトの著者の述べている「ガンが生まれた時から人間に慣れさせ、グライダーを並行して飛行させ」るというのは、昔、テレビで見たことがあります。
 記憶はおぼろですが、この鳥、確か生まれたときに最初に聞いた音を発するものを母親だと思い込む性質をもっているそうで、それを利用して、はじめに軽飛行機の音を聞かせ、飛行機を母親と思い込ませて育てる、というものでした。
 そして、飛べるようになると、軽飛行機が空を駆けるとき、母親だと思いこんだ鳥は、爆音にもめげずにその後ろをついていくというものだったように思います。

 そこで、この飛行機と一緒に飛行する雁の群れのビデオがあってもいいはずだと思って探しました。
 残念なことに、今のところ見つかっていません。
 もし、探し当てたら載せたいと思っています。



● はす前の家へ入る7羽のウッドダック。

 先日、友達の家にいったら「カモ鍋」をご馳走してくれました。
 もちろん「セリ」ではなく「ネギ」です。
 近くにカモを飼育しているところがあるそうで、そこで手に入れられるそうす。
 肉はなんだろう。
 ウッドダックかそれともアヒルだろうか。

 ちなみに、ここではアヒルは見たことがない。
 野鳥を飼いならして食用にするという文化は、ほとんど浸透していないためであろうか。
 そういえば、日本食レストランでは「合鴨」の料理のメニューがあり、北京ダックの店もある。
 アヒルはマガモを飼いならしたものだというが、ここにいるのだろうか。
 飼育場があるということになると、アヒルはいそうである。
 出会わないだけかもしれない。

 でも、アイガモは「野生に存在しない雑種」のために放鳥は固く禁じられている、とのことであるから、いないだろう。
 ここは「野生」ということに結構ウルサイ。
 生物種を絶滅させた最も多い国という「罪科」を背負っている。
 だから、動物愛護団体のパワーが強力になってくる。
 もし、いないとなるとその肉は輸入肉ということになるが。

 ダックの首根っこをひねって、羽根をむいて、鍋料理にするか、などと考えないでもないが。
 料理は苦手なので、まずやることはないでしょう。
 でも、ネギしょってきたら、「カモネギ音頭」でどうするかわからない、かな。

 ところで「カリ鍋・ガン鍋」というのはあるのだろうか。
 ここでは「カモ」も「ガン・カリ」も同じ「ダック」だから、あのご馳走になった鍋は「かも鍋」だったのだろうか、それとも「かり鍋・がん鍋」だったのだろうか。


● 車の中からウッドダック


 てなことを書いたら、またまたあったのですね、おもしろものが。
 「雁はおいしいか」というテーマ、なんと「Yahoo 知恵袋」に。


★ ガンっていう鳥は食べられますか?おいしいですか? - Yahoo!知恵袋
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1211292712

 ベストアンサーに選ばれた回答
────────────────
 美味しいですよ、でも勿論捕ってはいけません。
 ガンを飼いならしたものが「ガチョウ」です、高級食材ですよね。

 ベストアンサー以外の回答
────────────────
1.食うと・ガン・に成るから食べられないのでは。
  食った話は聞いた事が無いから美味くないのでは。

2.「だいぞうじいさんとがん」ってタイトルの物語が小学生の教科書に載っていた気がします。
  確かだいぞうじいさんはがんを捕らえて食べる猟師だったと思います。
  小学生の教科書に偽情報が乗るはずがないので食べれるんじゃないですか。
  味は保障できません。

3.豆腐料理で「がんもどき」って知っていますか?
  参考にしてください。


 あの「がんもどき」は「ガン肉もどき」の味がするのだろうか。


 「美味しいですよ、でも勿論捕ってはいけません。ガンを飼いならしたものがガチョウです、高級食材ですよね。」
 とありますが、捕ってはいけないとすると、この方はガチョウを食べたのでしょうか。
 飼いならしたものですから、ガチョウは食べてもいいのでしょう。



〇 ガチョウ:[日本語Wikipedia]より


 ひじょうに長くなってしまいました。
 長いだけで、内容はないカモしれない、どうでしょう。


● 車の中からウッドダック



【☆☆☆ 追稿:11月以降 ☆☆☆】

 5倍光学望遠のコンパクト・デジカメを購入しました。




● ウッドダック:オス(上)・メス(下)









 ● ウッド・ダックとブラック・ダック


 「Wikipedia」は下記になります。
 日本語モードで「Australian Wood Duck」と入力し、下の記事が検索されたら[このページを訳す]をクリックしてください、日本語訳版になります。Wikipediaの写真はクリックすると「拡大」できます。

★ Australian Wood Duck - Wikipedia, the free encyclopedia [このページを訳す]
http://en.wikipedia.org/wiki/Australian_Wood_Duck




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2008年6月19日木曜日

野鳥と遊ぶ:ロングビルド・コレーラ


● コカツーを追い出すロングビルド・コレーラ
  横の大きな木に1羽いて計6羽でやってきた。


 野鳥と遊ぶ:ロングビルド・コレーラ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 見た目、誰でも感じる印象は「凶悪・凶暴」。
 やむ得ない、何しろダンプ系二番手の鳥だ。
 俗称「ブル」。


● ロングビルド・コレーラ

 目の周りが赤い。
 正直、気持ちが悪い。
 目玉が大きく、クチバシは大きく、そして目のまわりが赤いとなると「気持ちが悪い」と言って差し支えない。


● ちょっと不気味さを感じさせる鳥、ロングビルド・コレーラ


 これがガラーほどではないが集団でくることがある。
 ガラーの「桃色」は心理的あるいは宗教的威圧感がある。
 色心理ではどうだろう、桃色ではなく、紫がかったところにそういう傾向があるのかもしれない。

 ロングビルドの方は「目が血ばしっている」という感じで、いわゆる物理的な凶暴性がただよっている。
 でもこいうレベルでは、ガラーほどの精神的圧迫感はない。
 「カリスマ」というのは、精神性の問題で、パワーの問題ではないようだ。
 木刀一本で追い払えるだろうといった程度のもの。



 パワー全開、一見豪快な鳥、ロングビルド・コレーラ


 見た目あまり好きになれないが、でもなんとも面白い鳥。
 これが慣れてくると、楽しさいっぱいの鳥になるから不思議。


 ●なんとも面白い鳥、ロングビルド・コレーラ


 ところで手持ちの図鑑で調べると、リトル・コレーラは内陸部に生息し、海岸沿岸部はその領域に入っていない。
 しかし、前稿の写真のようにやってきている。

 もっと分かり難くかったのはこのコレーラ。
 この鳥、ビクトリア州とNSW州の一部にのみに生息しており、東海岸にはまったくいないことになっている。
 でもときどき姿を見せる。
 一、二羽ならはぐれ鳥ということもあるが、あるときは十羽ちかくでやくる。
 大きな鳥なので、すぐに形を覚られ、特徴も際立っている。
 図鑑で探すと、この地方にはまるで生息していない鳥がそれに該当する。
 とすると、ここに来ている鳥はいったいなんだろう。
 図鑑に載っていない鳥がいるのだろうかと、長いあいだ疑問を抱えていた。


● 図鑑に載っていないのに?、ロングビルド・コレーラ


 インターネットが入り、Wikipediaで検索したら、昨今、東海岸の一部が生息領域になっていることが分かった。
 ということは、図鑑は1996年版だが、相当に早いスピードで生息領域が海岸線を北上しているということになる。
 コレーラの生息領域は確実に、それも急速に拡がっていることは確かである。
 生態系が変わってきているということであろうか。

 下記のホームページから、宣伝用の写真を援用させてもらいます。
 これに地図が載っています。

★ 豪遊記
http://www.goyouki.com/info/doubutu/BushBirds3.html

 Long-billed Corella テンジクバタン
 テンジクバタンはオウム目オウム科で、オーストラリア原産のバタンインコです。
 もちろん言葉を覚える事が出来、長い寿命を持っています。
 集団で生活し、木の実や根を掘るために非常に大きなくちばしを持っています。
 特徴は、真っ白い身体にカラフルなピンク色の額と胸にラインがあり見分けやすいです。
 大きさは40センチ程になります。



 この地図で見るように生息領域はビクトリア州が主になっています。

 下記にWikipediaの地図を載せておきます。
 比べると分かりますが、東海岸の一部が赤く塗られ、新たに生息領域になっています。
 現在は、この範囲が更に北に広がり、拡大しています。
 目下、鋭意北上中、膨張中といったところのようです。
 実際、我が家はこの赤領域にまるで入っていません。

●ロングビルド・コレーラの生息域の広がり:[Wikipedia]より


 「ひょうきんレベル」では群を抜く鳥である。
 こんな鳥みたことがないといった、芸をする。



● じわじわと好きになってくる鳥、ロングビルド・コレーラ
  あだ名「スーパーひょうきん鳥」


 和名テンジクバタンとは「天竺巴旦」と書きます。

 おそらく、中国語訳で天竺巴旦と書き、それをそのまま日本語読みにしたのではないかと思われます。
 コッカツーをキバタンといい「黄巴旦」と書きますが、「巴旦」とはインコの中国表記なのかもしれません。
 でもそれが何故「天竺」につながるのでしょう、原産はオーストラリアとありますが。
 天竺というと、西遊記の孫悟空の活躍を連想して、インドの山奥を想像してしまいます。
 何か関係があるのでしょうね。


●人を恐れませんので慣れてくると目の前までやってきます。

 リトル・コレーラは若干、人見知りします。
 でもロングビルドはさほどに人を恐れません。
 慣れてくればコカツーと同じほどに慣れなれしくなるのではないかと思えます。
 それだけ面白さが倍増する鳥ともいえます。





 ● 足を使うロングビルド・コレーラ


 野生でのビデオはこちら。

★ YouTube - Long-billed Corella pair preening at dawn [37秒]
http://jp.youtube.com/watch?v=LbdVQ0U7XSA&feature=user

★ Longbilled Corella (Cacatua tenuirostris) Video [27秒]
http://vodpod.com/watch/84098-longbilled-corella-cacatua-tenuirostris

★ corella crazy - AOL Video [4分10秒]
http://video.aol.com/video-detail/corella-crazy/2879925898


 この最後のビデオ、長いですが、いろいろこの鳥の性格を教えてくれます。
 コカツーを俗称「ワル」と言いましたが、こいつはそれに輪をかけてすごい。
 見た目の印象「凶悪」とまったく同じ。
 いわば「スーパーワル」。

 コカツーは木の葉をちぎって落として、小さな木なら丸坊主にしてしまうが、なんとなんとこいつは地面を掘り返してしまう。
 俗称通り「ブル」だ。


 ● 上の草の根を食べるために、芝が掘り起こされてしまう


 「ロングビルド」とは長いクチバシの意味。
 写真で見るとわかりますが、クチバシの先にさらにクチバシが伸びています。
 ちょうど、ツメを長く伸ばした感じ。
 それが強烈。
 まるでスコップ並みのクチバシ。


 ● 悪食のロングビルド・コレーラ

 あまりにクチバシが発達しすぎて、逆にモノを食べれなくなってしまった。
 しかたがないので、足を器用につかって口まで食物を運ぶことになった。
 と、思ったのだがとんでもないこと。
 やたらと器用で、そしてコイツ、とんでもない悪食。


 ●楽しさいっぱい目一杯の鳥、ロングビルド・コレーラ

● 悪役コンビ:コレーラ兄弟
  右遠くに写っているのはガラーです。

 悪役のコレーラ兄弟ですが、どちらが強いと思いますか。
 名前からいくと、あるいは雰囲気から見てもリトルが弟で、ロングが兄貴といった感じですね。
 写真では上がロング、下がリトルです。
 とすると、兄貴のロングの方が強い、となります。

 でもそれは間違い、正解は「リトルが強い」です。
 いつもは仲良くやってきます。
 合わせて14羽やってきたことがあります。
 でも、戦うとリトルがつよい。
 その気になるとエサ台ではリトルはロングを威嚇して追い出します。



● いつものようにコカツーを追い出すロングビルド・コレーラ


 なを、リトルとまったく同じでロングビルドの羽根冠の下、つまり頭のてっぺんは赤です。
 さらに、首の真下あたりが赤ですが、その上の首の回りは白い羽根で、その下には、赤色の羽根が隠されています。
 よって、首周りの羽根をブルンと逆立てたときは、白い羽根の奥に見える赤い羽のコントラストが鮮やかに映える。
 その赤い羽根が首下あたりで外にせり出してきて、いまの形になったようです。
 もしかしたら「紅白」で縁起のいい鳥なのかもしれない。



仲良しコンビ、ガラーとロングビルド・コレーラ


 ペットのビデオはこちら。

★ Ball Throwing Bird
http://au.youtube.com/watch?v=qij9ODmiu0s&feature=related

★ Apollo Attacking!
http://jp.youtube.com/watch?v=xvoFfukquGQ&NR=1

★ Apollo Hopping
http://jp.youtube.com/watch?v=oGuhiJxcK94&feature=related

★ Apollo
http://jp.youtube.com/watch?v=At4JFoxPguE&feature=related


 「Long Billed Corella」と入力しますと、たくさんの「Youtube」あるいは「Video」を検索することができます。
 見ていて飽きない鳥です。



● 弱そうなリトルを狙って反撃に出るロングビルド。




● オー、なんと、弱虫コカツーがブルを追い出した。
  南の島に雪が降る、ぞ。
  望遠ではありません。
  デジカメを持つ手を目一杯伸ばして撮った写真です。
  これだと、大半シャッターを切るときブレるのですが、たまたまうまく撮れました。

 リトル・コレーラで書きましたが、最近エサ台をめぐっての攻防が激しくなってきています。
 「強さ」でいくと、リトル、ロンビルド、コカツーの順になる。
 レインボーがコカツーの前に入るが、これは種が違うので除きます。

 ところが、写真でみるように、ロングビルドがリトルを追い出し、あの弱虫コカツーがロングビルドを追い出している姿が見られるようになってきています。
 「下克上」の世界が発生しているのです。
 エサ台という小さなパイを争うとなると、そうなるのかもしれない。

 観客にとっては、目の前でこれらが繰り広げるバトルはなんとも言えずに面白い。
 エサ台の前の椅子に腰掛けて、のんびりとその一瞬を撮ろうとレンズを向けている。
 望遠なしでは、そのくらい近づかないとうまくいかない。
 ところがなんとなんと、そこそこ注文通りに、カメラの前でやってくれるから、これがタマラナイ。


 さらにネバー・ギブアップ鳥のマグパイがからんでくる。
 エサ台の下でうろうろしているマグパイに檄をとばす。
 「イケー、マグパイ」
 声援に押されたのか、マグパイがエサ台にとりつくから、これまたうれしさ十倍わくわく百倍になる。




● 狭いエサ台に3羽とは


 コレーラの名を持つ鳥はあと一つ「Western Corella:ウエスタン・コレーラ」がいます。
 これはリトル・コレーラの亜種と分類されており、西海岸のみに生息している。


 「Wikipedia」は下記になります。
 日本語モードで「Long-billed Corella」と入力し、下の記事が検索されたら[このページを訳す]をクリックしてください、日本語訳版になります。Wikipediaの写真はクリックすると「拡大」できます。

★ Long-billed Corella - Wikipedia, the free encyclopedia [このページを訳す]
http://en.wikipedia.org/wiki/Long-billed_Corella




【Top Page】






【〇〇〇】
───────────
 先般、「little Corella」を「リトル・コレーラ」と書いて公開しました。
 翌日、「リトル・コレーラ」で検索したところ、200件ほどのサイトが出てきた。
 ところが、その9割方がバレー関係です。
 鳥の記事がまるで場違いで、「何でこんなところに入れてくれたのだ」と肩身が狭そうで可哀想でした。
 ダンプ系の鳥と美的なバレーでは月とスッポン、デイスカバリーと紙飛行機、まったくもって釣り合いがとれない。

 なら、この気になるこの「コレ-ラ」とはいったいいかなるものなのか、興味が猛然と湧いてきました。
 こういうとき、実に便利なのがインターネット。
 アットいう間にエッセンスを探しだしてくれました。

 短い「アンヘル・コレーラ」のビデオです。
 見させてもらいました。
 バレーのような高尚な世界にまるで縁がありませんが、ウーン、たしかにこれは「すごい」と思いました。
 人の「連続的運動美の極致」といった感じ。
 多くの人が熱中するはずです。
 下記にのせておきます、1分半ほどですのでどうぞ。


■ YouTube - Angel Corella - Le Corsaire
http://jp.youtube.com/watch?v=Ktsyc0rf40c


 知識として Wikipedia も載せておきます。

 アンヘル・コレーラ (A'ngel Corella, 1975年 - )は、スペイン・マドリード出身のバレエダンサー。
 早くからスペイン国内で数々の賞を受賞。
 アメリカン・バレエ・シアター(以下ABT)の芸術監督を務めていたナタリア・マカロワに才能を見いだされ、彼女にABTのオーディションを受けるよう勧められた。
 1995年4月にソロイストとして入団。早くも翌年にプリンシパルとなった。
 2003年、スペイン国民賞受賞。
 ゲストとして、ロイヤル・バレエ団、ラ・スカラ・バレエ団、ニューヨーク・シティ・バレエ団、東京バレエ団などの公演に参加。
 バレエ・フェスティバルへの参加も数多い。
 『アンヘル・コレーラとアメリカン・バレエのスターたち』という自身のグループを率いてスペインをツアーした。
 近年は、イギリス女王エリザベス2世やアメリカ大統領の前でも踊った。
 古典バレエ作品のほとんどを踊っており、そのテクニック・音楽性・役柄を自ら消化しものにする感性の持ち主である。


 ロングビルド・コレーラがテーマなのだ、どうもアンヘル・コレーラになってしまった。
 興味を持つのはいいことだが、これは少しやりすぎ。
 「野鳥とあそぶ」とはまるで関係ない。





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