2008年5月18日日曜日
野鳥と遊ぶ:マグパイ
●マグパイ:嫌われ鳥
野鳥と遊ぶ:マグパイ
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プラバーは威嚇がうるさいだけで、実際は襲撃してこない。
ところが、無音で襲撃してくる鳥がいる、マグパイ。
一度やられた。
耳元で風の音を聞いたと思ったら、ほほ骨の下から血がたらり。
郵便屋さんはこいつが大嫌い、まともに襲われる。
石を投げるとだいたいの鳥はばたばたと飛んでにげる。
しばらく寄ってこない。
しかし、こいつはひょっと位置を変えるだけ。
エサを常にターゲットとして捕捉している。
決してあきらめない、いい根性をしている。
俗称「嫌われ鳥」。
あだ名「ネバー・ギブアップ」。
●しつこーい鳥、マグパイ
日本語名「カササギ・フエガラス」。
「カササギ」なる鳥を知っている人はいるのだろうか。
「日本語 Wikipedia」調べてみた。
『
カササギ(鵲、Pica pica)は、スズメ目カラス科に分類される鳥類の一種。
日本のカササギは佐賀県・福岡県の筑紫平野に局地的に生息している。
カササギ生息地一帯の市町村は国の「天然記念物」に指定されている。
なおカササギは佐賀県の県鳥に指定されている。
』
天然記念物ということは日本人の99.9%以上が見たことがない鳥ということになる。
ところがここでは、何処にでもいる嫌われ鳥になっている。
そういえばアイビスは「トキ」でゴミ箱鳥としてこれも嫌われ鳥であるが、日本のトキは「保護センター」まで作られている。
「トコロ変われば、トリ変わる」である。
文化とは、その価値になんと大きな違いが出てくるものであろうか。
●グリーンロリキートの攻撃から逃げ飛びたマグパイ。
「カラス一族」という。
カラスは真っ黒で大きく、誰もが嫌う。だからパッと逃げる。
白色が少し入って小さくなると、マグパイになる。
嫌われていると承知していて、追われても追われてもやってくる。
ペン立てに羽毛を立てて冴えるのは、大柄のこのマグパイの黒白の羽根と、コカツーの白に薄い黄色の入った羽根のみ。
エサをやると寄ってくる。
なんと部屋の中まで入ってくる。
日本には部屋の中まで入ってくるような鳥はいない。
はじめの頃は面白いので「ひょうきん鳥」と名付けていた。
ところが、カラス一族と分かってから態度を豹変し、イジメにかかる。
石を投げる。
なんと人間とは無情にして非情・薄情な生物であろうか。
カラスより性格が悪い。
● いじめていい鳥、マグパイ
昔、知り合いにペリカンが部屋に入ってきたときの写真を見せられたことがある。
確かにペリカンが部屋のあちらこちらをウロウロしている。
前の川にもときどきやってくるが、部屋にまで入って来る鳥だとは、それまで知らなかった。
もし、ちょくちょく部屋に入ってくるようになったらこいつはデカイからウザイだろう。
マグパイの方は食事のとき、スーとやってきて横からチョイとオカズをつまみかねない。
やはり、こいつはイジメたほうがいいようだ。
しかし、同じカラス一族のマグパイでもピーウイーにはやさしい。
みえみえの鳥差別。
●レインボーロリキートの攻撃から逃げ飛びたマグパイ。
ロリキートは小さくてもマグパイより強い。
普通なら尖ったクチバシを持ち、はるかに大きな体であるマグパイの方が絶対に強いと思う。
ところがそうではない。
ロリキートが攻撃を仕掛けるとさっと逃げるのがマグパイ。
コッカツーもそうだが、どうもこのオウム形のクチバシは実に強力な武器のようである。
● ブラック・ダック、これも相手が悪い。
マグパイにとって、ブラック・ダックは餌場における宿命のライバル。
● ブラック・ダックとは死闘をくりひろげる。
パン皿の回りでは、オレのエサに手を出すなとばかり、ダックはマグパイを追い回す。
切れたマグパイは、飛び立つダックの後ろを狙って急襲する。
ダックが逃げ回る。
飛翔力では断然マグパイが上回るので、空にあってはマグパイの勝ちである。
このバトルは見ていてけっこう面白い。
● リトル・コレーラからも襲撃を。
こいつはダンプ系だ、ちょっと格違い、スゴ過ぎる。
また、エサ台ではリトル・コレーラからの襲撃で追い出される。
でも、そんなことでメゲていたら、嫌われ鳥としてやっていけない。
マグパイの信条は「ネバーギブアップ」
このコレーラのいるエサ台に取り付こうと繰り返しアタックをかける。
だが、残念なことに、そのたびに追い払われる。
● リトル・コレーラがエサ台から覗いてマグパイの様子を見る。
コレーラもこのしつこい行動にいらだつのか、ときどきエサ台から覗いてはマグパイの様子を伺うようになる。
このエサ台をめぐる攻防もなかなかイケル。
● リトル・コレーラを意識するマグパイ。
みている限り、ツガイで行動する。
テリトリー意識が強いようで、このツガイが特別なのかもしれないが、3羽以上でいるところをみたことがない。
見知らぬ、マグパイがやってくると、エサをあさっている最中でも飛び立ち、追い払いにかかる。
声はすこぶるの美声。
この辺にいる鳥で鳴き声がいいのはカッコーとマグパイ。
こいつが鳴いているときは耳をすませてしまう。
いろいろな鳴き方があるようだが、どうも頭に「H」がつくようだ。
「ホッヒショ、ヒュー、ホケキョ、ホケキー」
「フエガラス」の「フエ」とはもしかしたら「笛」を意味しているのかもしれない。
「ピユー、ヒョロロ」。
それほどにいい声をしている。
●花が咲き始めて冴える鳥、マグパイ。
ちなみにこの二羽のマグパイ、我が家を自分の家のごとく心得ている。
「飼い鳥」ではない。
この「野鳥と遊ぶに」にはコンパクトデジカメで撮ったそこそこの写真が載っているが、他の鳥の記事にも首を突っ込んでくる。
「いらない鳥」なのだが、コイツを追い払おうとすると、目的の鳥まで逃げてしまうので、なるべくコイツが写らないようにと写真を撮ることになる。
●嫌われても、嫌われてもやってくる鳥、マグパイ。
庭に出ると、エサがもらえるものだとおもってか、サーと降りてくる。
誰が「お前なんぞにやるもんか」
芝刈りをすると、周りをうろつく。
「アンタを飼っているわけではないよ」
というのだが聞かない。
すこぶる、聞き分けのない鳥。
「わたしゃ、アンタが嫌いだよ」
そういうのだが、平然とまとわりつく。
● ネバー・ギブアップ鳥、おまえの根性は見上げたものだ。
● どこにでもしゃっしゃり出てくる鳥、イジメガイのある鳥、いらない鳥、マグパイ。
ビデオは下記になります。
『
★ Australian magpie feeds baby
http://jp.youtube.com/watch?v=JT7TYE5wxis
★ Baby wild Magpie feeding by hand
http://jp.youtube.com/watch?v=CnrSPwZpJc4&feature=related
』
● おお、今度の相手もダンプ系、ロングビルド・コレーラ
● またまたロングビルド・コレーラ
すべての鳥を敵にまわして大立ち回りを演じるメゲナイ鳥、マグパイ。
● 「ガマン、ガマン」を心に刻み、いじめられながらも生きていく鳥、生存哲学に忠実な鳥、マグパイの勇姿。
9月に入ってマグパイの行動に変化が起こった。
パンをその場で食べることはしなくなり、より多くのパンをくちばしで挟むようになった。
ということは、エサ運びをしているということになる。
飛び立つマグパイを追いかけた。
なんてことはない、ものの20mほど先の木の上に見え見えで巣を作っていた。
もう少し、防御の姿勢はないものであろうか。
この枝、幹から別れた細い枝で、高さもあり、風が吹くとブルブルゆれる。
不安定この上ないのだが、その分、巣はしっかり作られているのだろう。
● マグパイの巣と、そこから降りてくるマグパイ。
その近くの木にマグパイがとまる。
とすると、どこからともなくマイナーが2羽、3羽とやってきて、マグパイの回りに集まる。
いったい、このグループは何をやっているのだろう。
まるで、マグパイの親衛隊のように見える。
そういえば、マイナーはマグパイとはバトルをしない。
大きさからいって勝てないからかもしれないが、マイナーは同じ大きさのロリキートほど人には慣れない。
その分、警戒心が強いということであろう。
このマイナー、最近やたらと増えた。
日本でいうところのスズメの役柄。
マグパイはカラス系。
あまり気の合う仲間ではないと思うのだが。
● 決しておいしいとは思えないのだが。
● 突っつかれたトウフ。
少し痛んだのでトウフを木の脇に置いた。
マグパイがやってきて、それをつまんで運んでいった。
ちょっと柔らかすぎないだろうか。
もう少したてば水分も抜けるのだが。
それではまずいだろうか。
なを、トウフを食べるのは、マグパイのほかにはマイナーだけのようである。
ここ数日プラバーがうるさい。
どうも今度は隣の敷地で卵を産んだようだ。
雑木林へいくと、プラバーが襲ってくる。
それを嫌がり、子育て中のマグパイがプラバーを襲う。
プラバーは地では人間に、空ではマグパイにと対応に追われている。
まったくこの時期、鳥は忙しい季節ということになる。
【☆☆☆ 追稿:11月以降 ☆☆☆】
5倍光学望遠のコンパクト・デジカメを購入しました。
● 右が子どものマグパイ
<クリックすると大きくなります>
マグパイの子どもがやってきはじめたので、それを撮ってみる。
体は親鳥と同じ大きさで飛べるが、まだ自分でエサをとるまでまでにはいっていない。
親鳥がせっせと運んでいる。
上を向いて吼えているのが子鳥のマグパイ。
● エサを与えるマグパイ
● なんとなくヘッピリ腰の子ども
● マグパイの子ども
● 4羽のマグパイ・ファミリー
● 珍しいマグパイの片足一本とまり。
はじめてみました。
なを、子育てにいらだったマグパイが自転車に乗っていた人を襲って大怪我をさせたという記事がありました。
マグパイの急降下爆撃でメルボルンでサイクリスト負傷
『
★ 25today.com 社会 - 2008年11月17日
http://www.25today.com/news/2008/11/post_2889.php
マグパイの急降下爆撃でメルボルンでサイクリスト負傷。
11月はハカランダの紫の花が一斉に開く時期だが、営巣期に入ったマグパイが縄張りを守る習性から、下を通る通行人やサイクリストを攻撃する時期でもある。
16日、VIC州メルボルン東部のブラックバーンで、ヘルメットをかぶらずに自転車に乗っていた男性(47)が、急降下してきたマグパイの攻撃を頭部に受けて転倒、頭部負傷、手首骨折、アゴの骨折も疑われるという手ひどい被害になった。
VIC 州救急隊のパラメディック、バーニー・リーニエッツさんが事件を発表し、「マグパイに攻撃されたことはまことにアンラッキーだが、バイク・ヘルメットをか ぶっていなかったことを考えると、傷害がこの程度で済んだのはまことにラッキーだったのではないか?」と、ヘルメット無着用の危険を強調している。
被害者は、現場で救急隊の処置を受けた後、ロイヤル・メルボルン病院に運ばれ、容態は安定している。
(訳注:マグパイは巣の近くを通りかかる人に遠くから頭のすぐ上を狙って飛んでくる。人を選んで襲うとも言われており、襲われがちな人は、マグパイの飛び回る通りを避けるしかないが、傘をさしたり、大きな帽子やバケツをかぶって避けるという人もいる)。(AAP)
』
最近は餌場をブラック・ダックに占領されているため、これまでのようにエサを取得できいなってきている。
そのせいか、イライラが切れるのか、ときどきおかしな行動をとる。
私が部屋にいると、網戸やサッシの体ごとぶつかってくるのである。
つまるところ「鳥差別ハンターイ、エサよこせ」というデモンストレーションをしているようなのである。
嫌われ鳥マグパイの一生は実に不幸に満ちていると思わざるを得ない。
「Wikipedia」は下記になります。
日本語モードで「Australian Magpie」と入力し、下の記事が検索されたら[このページを訳す]をクリックしてください、日本語訳版になります。Wikipediaの写真はクリックすると「拡大」できます。
『
★ Australian Magpie - Wikipedia, the free encyclopedia [このページを訳す]
http://en.wikipedia.org/wiki/Australian_Magpie
』
【〇〇〇】
先の「野鳥と遊ぶ:アイビス」でカンガルー捕殺中止の記事を転載しましたが、その続報が出ましたので載せておきます。
『
★ 25today.com 社会 - 2008年5月17日
http://www.25today.com/news/2008/05/post_2234.php
軍用跡地のカンガルー「抹殺」決定
─────────────────
世界中の抗議も効果なし。
キャンベラの国防省海軍用地には、現役時代から400頭のカンガルーが棲みついていたが、軍施設が移転した跡地の自然を破壊するという理由で、カンガルーをよそに移すか、全頭抹殺するかという選択肢を検討していたACT政府は、「コストがかかりすぎる、野生動物は新しい土地に適応が難しい」などとして、全頭捕殺処分を決めた。
そのニュースが世界に報道され、動物愛護家だけでなく、日本からは「捕鯨を残酷として反対しながら、自分たちは簡単にカンガルーを殺す偽善者」という非難が殺到した。
そのため、ACT政府は捕殺を一時停止し、移転論を検討していたが、5月16日、省スポークスマンのアンドリュー・ノコリッチ准将が、「移転を検討してきたが、国民の税金を使うには対費用効果が小さすぎると判断し、連邦政府は移転計画支持を取りやめた」と経費負担拒否を発表した。
省の推算によると移転には350万ドルかかる。
同日、さっそく動物保護派6人が駆けつけ、問題が解決するまで居座るとしており、17日からさらに抗議グループが現場に集まることを予想し、警察官8人が跡地入り口の封鎖作業を始め、ACTのパーク・レンジャーがカンガルーを捕殺する資材の搬入を始めた。
省側は、カンガルーにトランキライザー・ダートを射ち、倒れた後で毒薬を注射して殺すと発表している。
「動物解放ACT」はどんなことをしてでも殺害を阻止すると発表、「Wildcare」は、「省の決定に驚いた、我々は省のカンガルー移転検討に協力してきたのに」と語っている。
しかし、省は、「カンガルーが増えすぎた。最後に数えた時には590頭いた。400頭を処分したい」としている。
3月の「薬殺処分」時には、ポール・マッカトニーさんやクリッシー・ハインドさんらセレブリティも非難に名乗りを挙げたが、今回も非難が再燃することが予想される。(AAP)
』
表現がすごい、タイトルは捕殺ではなく「抹殺」です。
年間「350万頭」のカンガルーをペットフード用に殺しているという。
きっとこの動物保護愛護派の方々は自宅に犬猫のペットなどは飼っていないのだろう。
ちなみに、ここのペットフードは日本にも輸出されており、この国の産業にもなっています。
牛を殺して人間の食糧にしているのなら、増え続けるカンガルーを殺してペットの食糧にしても、論理に間違いはないはずなのだが、そうはいかないところが難しい。
購入しているペットフードがオーストラリア産だとしたら、カンガルーの肉が混ざっているかもしれませんので、記載されている内容を読んでみてください。
アメリカから輸入されるペットフードには狂牛病のエッセンスが、中国からのものには農薬のエッセンスが混入している恐れが大きいと言われています。
ということは、ペットの食事は人間と同じ「ネコまんま」が一番いいということになってしまう。
そんなこと「あり」だろうか。
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