2008年4月14日月曜日

野鳥と遊ぶ:ホワイト・アイビス[&ジャビルー]


● いつも石を投げて追っ払っているので、近寄れずに、遠くでうろうろするアイビス
  手前はブラック・ダック、横の潅木にいるのはロリキートとマイナー


 野鳥と遊ぶ:ホワイト・アイビス[&ジャビルー」
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 「歓迎されない鳥」、オーストラリアン・ホワイト・アイビス(以下、アイビス)
 俗称「ゴミバコ鳥」。

 15センチ以上はあるであろう長いくちばしでゴミ箱をあさる。
 雑食、何でも喰う。
 人をおそれない。

 日本でよくみかけるゴミ箱に円筒形にビニールコーテイングした太いワイヤで囲んで作ったものがある。
 フェンス塀などにも使われているひし形のネットのものです。ここでは、そのタイプのゴミ箱はない。
 アイビスが突っついて中のゴミを出してしまうからです。
 ここのゴミ箱はすべて上部に開口部の穴のある蓋のついた周囲総鉄板ものです。
 デザインといえばデザインですが、基本的にはアイビス対策です。
 日本でも最近はカラスの繁殖で、このネットタイプのゴミ箱が荒らされているようですが。



● つがいののアイビス


 ここ数年の、アイビスの繁殖は目を見張るものがある。
 来るはずもないと思っていた我が庭にも、ハグレ鳥が進出してきた。
 パンをお皿にいれておくと、いつの間にかきてひっさらっていく。
 ロリキートやパロット、マイナーなどは小さな鳥で食うパンの量などたかが知れている。
 ところがこいつは大食い。
 そして品性がない。
 石を投げて追っ払う。
 なんという鳥差別。

 住民からの嫌われ鳥。


●アイビスとブラック・ダック、マグパイ、プラバーそしてロリキート。


★ オーストラリア アニマルガイド
http://www9.plala.or.jp/absolutelysydney/animalguide/animal/animalphoto04.htm

 正式名称は「ホワイト・アイビス」、トキの仲間です。
 長い首をしなやかにのばし、頭とお尻が黒色で背中は白色というコントラストが美しい鳥。
 体長は70~80センチほどで、大きな羽根を広げて飛ぶ姿は鶴をも思わせます。
 夜になると仲間で集まって木の上で眠っている様子もまた風流です。
 トキが絶滅してしまった日本から見るとかなり貴重に見える鳥ですが、全土に生息し、シドニーなどのオフィス街にも現れます。
 薄汚れてグレーになった羽根で街のごみ箱に顔を突っ込んで餌を探している姿は、まるではきだめにトキ。
ちょっと悲しくなってしまいます。


 ● ちょっと汚らしいアイビス


 この鳥の繁殖はいろいろな被害を生み出しています。
 その繁殖地の一つに飛行場周辺があります。
 飛行機にぶつかる、ジェットエンジンが吸い込む、飛行場周辺のゴミ箱をさらって散らかす、などなど。
 その被害や有に年間1千万円を超えるという。
 そこで、これを半分に駆除しようとしたら、いつものように野生動物愛護団体の横槍。
 第三者機関に調査審議してもらったら、駆除は不可の裁定。
 「被害は重大な範囲を超えていない」とのこと。

 以前に読んだ記事ですので、このソースを探してみたのですが、見当たらないので、覚えている範囲で書き留めました。



 ● 餌場に近づけないアイビス。
   マイナーも加わって、総出演、
   「嫌われ度」がワンランク上のマグパイは何のその、いつでもどこでもしゃあしゃあと出てくる。


 余談だが、この国の「動物愛護団体」のパワーは非常に強い。
 最近のニュースを拾ってみます。

★ 25today.com 2008年3月15日
☆ http://www.25today.com/news/2008/03/act400.php

 海軍跡地でカンガルー400頭捕殺計画:日本では「反捕鯨」がらみで報道
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 キャンベラのベルコネンにある海軍跡地に棲息するカンガルーが増えすぎ、キャンベラ地域低地原産植物や絶滅危惧種に被害が出るとして、400頭のカンガルーを移転するか、捕殺するかの両論が検討されてきた。
 ACT(首都準州)政府への報告書は、移転は非人道的だ、捕殺すべし、しかも可及的速やかにすべしという勧告を盛り込んだ。
 しかし、そのニュースがあっという間に世界中に広まり、元ビートルズのメンバー、サー・ポール・マッカートニーも名乗りを挙げてオーストラリア批判の声が上がった。
 一方、連邦議会では緑の党のボブ・ブラウン上院議員が、「報告書は、移転という選択肢を十分に検討しておらず、わずか一段落で否定しているが、その否定の理由が述べられていない」と批判、「まず少数を移転してみて、移転先に定着できるかどうかを試してからでも遅くない」としている。
 一方、ACT出身のギャリー・ハンフリーズ自由党上院議員は、「ブラウン議員の発言はポピュリスト政治だ。400頭を移転するには経費がかかりすぎるし、作業に何か月もかかる。その間にカンガルーは絶滅危惧種の棲息地を荒らし続けることになる」と反論した。

 3月15日には、現場に反対派住民70人が集まり、来週早々から始まるカンガルー絶滅作戦を断固阻止すると気勢を上げた。
 全豪野生保護協会代表は、「活動家の中にはハンターとカンガルーの間に割って入り、身を挺して動物を守ると決意している者もいる」と語った。
 また、上記協会代表は、「年間350万頭」のカンガルーを殺害し、ペットフードにしているオーストラリアに日本の捕鯨を批判する資格があると本気で考える者がいるわけがない」と語った。

 ニューズ・リミテッド系紙によれば、オーストラリア政府と国民の強硬な反捕鯨の態度を痛感した日本からもメディアが駆けつけ、TBSは「捕鯨に反対するオーストラリアが400頭のカンガルーを殺戮するのは偽善者だ」と報道した。


 ペットフード用に「年間350万頭」を殺害している、という。
 すごい数ですね。日本第二の大都市、横浜市の人口、363万人とほぼ同じではありませんか。
 なのにたった「400頭」を殺すのに能書きを言っている。
 人間に飼いならされた犬猫のペットのエサを優先するか、野生のカンガルーを優先するか、ということ。

 こういう考え方の「白黒のある頭」の構造はさっぱり「ワカラナイ」。
 自分が一番正しいと信じ込んでしまっている。
 「自分の見えるところだけきれい」なら、それでよし。
 「見てくれだけ」、何を言ってもダメ。
 なを、この捕殺、世論に圧されて一時中止になったのはご存知のことと思います。

 動物愛護団体はいつも強力です。

 川向こうの道路の拡幅工事がはじまりました。
 そこにカンガルーがいる。どうするか。
 「建設業者はカンガルーの移転費用は建設費の中に入っていないと言っている。よって見つけたら撃ち殺すという。もし、夜、ライトでカンガルーを呼び寄せるような気配があったら、連絡してください」
と、連絡先の電話番号の入った名刺を置いていった。

 先年のことだが、国道が満杯になり、バイパス計画が持ち上がったが、そのルートに何百頭かのコアラ生息地があった。
 政府が責任をもって全コアラを別の生息地に移転するという話であったが、これに反対運動がおこり、時の州政府がひっくり返り、野党が政権を奪取し、バイパス案がポシャッて、既存の国道を拡幅する案で実行されることになったほどである。



 ●裏庭にやってきたアイビス


 アイビスに話を戻す。
 水鳥であり、海辺へいけば何処にでもいる鳥。
 バーベキューエリアで残飯をあさる。
 このクチバシの長さがユニークで、人をおそれないため、観光目玉の一つになっている。

 そういえば、日本からきたワルガキが肉の中にタップリと芥子を仕込んで、投げたらアットいう間に飲み込んだ。そしてすぐにキイキキーと鳴いて飛んでいってしまった。
 まだまだ、ゴミ箱鳥にとってこの地は楽園のようである。


 ビデオをどうぞ。サイドバーに他のリストがあります。

★ YouTube - Australian White Ibis
http://jp.youtube.com/watch?v=cKytZWD0Cck



● 遠いアイビス














● 路を横断するアイビス


 「Wikipedia」は下記になります。
 日本語モードで「Australian White Ibis」と入力し、下の記事が検索されたら[このページを訳す]をクリックしてください、日本語訳版になります。Wikipediaの写真はクリックすると「拡大」できます。

★ Australian White Ibis - Wikipedia, the free encyclopedia  [このページを訳す]
http://en.wikipedia.org/wiki/Australian_White_Ibis





【☆☆☆ 追稿:11月以降 ☆☆☆】

 5倍光学望遠のコンパクト・デジカメを購入しました。
 それで撮ったアイビスを載せておきます。










● 5倍ズームで撮ったアイビス写真







【■ 補記:ジャビルー】
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 道路際の湿地帯にアイビスと一緒に戯れている黒と白のクビの長い鳥がいる。
 英名「ブラックネックド・ストーク:Black-Necked Stork」
 訳すと「(オーストラリア)黒首コウノトリ」

 通称「ジャビルー:Jabiru」、和名:セイタカコウ(コウノトリ目 コウノトリ科)

 コウノトリと知ってびっくり。
 日本では絶滅したという、あのコウノトリがあちこちの牧場で牛のエサを狙って群れている。
 アイビスがトキ、ジャビルーがコウノトリ。

 ここは何と「鳥の安いところ」なのだろう。

 日本語Wikipediaで「コウノトリ」を見てみる。

 アフリカ大陸、オーストラリア大陸、北アメリカ大陸南部、南アメリカ大陸、ユーラシア大陸、インドネシア、マダガスカルに分布。

 草原、河川や湖、池沼、湿地等に生息する。
 上昇気流に乗りながら旋回しゆっくり羽ばたきながら飛翔する(ソアリング)こともある。
 食性は動物食で魚類、両生類、爬虫類、鳥類やその卵、小型哺乳類、昆虫類、甲殻類、貝類、動物の死骸等を食べる。
 繁殖形態は卵生で、主に樹上等に木の枝を組み合わせた巣を作り卵を産む。
 オスは鳴く、嘴を打ち鳴らす(クラッタリング)等の行動でメスに求愛する。
 雌雄とも抱卵や雛の世話を行う。

 シュバシコウは農耕地等にも生息し時に民家の煙突等に巣を作ることから、人間に身近な鳥とされる。
 そのため幸福や多産の象徴として大切にされた。
 スイス等のヨーロッパの一部ではコウノトリが赤ん坊を運ぶという伝承も産まれた。

 開発による生息地の破壊により生息数が減少している種が多い。

 コウノトリの亜種「ニホン・コウノトリ」も乱獲や生息環境の破壊により明治時代以降生息数が激減し、日本に分布していた個体群は絶滅している。



 ジャビルー(クロクビ・コウノトリ)の印象は下記のサイトをどうぞ。

★ コアラは見なくていいの?
http://yoshika.s9.xrea.com/cairns2/diary/710f.htm

 カソワリーに負けないくらい派手な鳥がいた。
 水辺に巣を作って、子育ての真っ最中。
 ちょうど上から見下ろすようになっているので、巣の中の子供たちも丸見えだ。
 足とくちばしの長い水鳥で、頭から首にかけて青くぎらぎらと光っている。
 子供たちは二羽いて、小枝を集めた巣の中で、お母さん鳥の足下にいる。
 何が凄いといって、この親子、縮尺を間違えているんじゃないかと思うほどでかいのだ。
 エミュー、カソワリーほどではないが、親は身長1メーター20センチ。
 なんとうちの6歳の長女より背が高い。

 この鳥の名前はBlack-necked Stork。

 とにかく親子して笑ってしまうほど大きい。
 首の色がブラックというけれど、実際は青っぽい玉虫色でこれまた目立つ。


 ビデオは下記で。

★ Jabiru (Black-becked Stork) feeding at Fogg Dam, Darwin [22秒]
http://jp.youtube.com/watch?v=OtpIiWonzw8&feature=related




 「Wikipedia」は下記になります。
 日本語モードで「Black-Necked Stork」と入力し、下の記事が検索されたら[このページを訳す]をクリックしてください、日本語訳版になります。Wikipediaの写真はクリックすると「拡大」できます。

★ Black-Necked Stork - Wikipedia, the free encyclopedia  [このページを訳す]
http://en.wikipedia.org/wiki/Black-necked_Stork


〇 Black-Necked Stork:[Wikipedia]より




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